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ニュースリリース
土砂災害を検知する低価格な法面傾斜観測ソリューションシステムの提供を開始!
~ LoRaWANを活用して全国約52万箇所以上にのぼる土砂災害危険箇所の遠隔監視が可能に~
ニュースリリース
新商品案内
お知らせ
2020年07月27日
土砂災害を検知する低価格な法面傾斜観測ソリューションシステムの提供を開始!
~ LoRaWANを活用して全国約52万箇所以上にのぼる土砂災害危険箇所の遠隔監視が可能に~
株式会社グリーンハウスは、IoTマルチセンサーと新無線通信技術を活用することで直接現地に足を運ばずに法面や傾斜地を遠隔監視できるソリューションを2020年8月より提供開始します。
近年、集中豪雨やゲリラ豪雨などの異常気象により地盤が急速に緩むことで、土砂崩れや地すべりなどの土砂災害が多発し、 各地で大きな被害が出ています。従来から法面を監視する技術はありましたが、離れた場所から現場の状況を面で把握するのが難しいことや、計測装置や維持管理に高額な費用がかかるなどの課題が残っていました。
今回発表するソリューションは、法面や傾斜地に設置した傾斜センサーからの情報を、新無線通信技術の1つである「LoRaWANネットワーク」を介してクラウドのデータセンターに収集します。パソコンやスマホから各センサーの状況を確認できるため巡視業務の負担を軽減できるだけでなく、降雨や地震で斜面崩壊の危険がある場合は即座に管理者に通報されるため、直接現地に足を運ばずとも安全な場所から意思決定を迅速に行って頂くことが可能です。また、斜面の変状を面的にとらえるためには多点設置型(ばらまき型)のセンサーを斜面に多数配置する必要がありますが、グリーンハウスが長年培ってきた調達ネットワークを活かすことで、TCO削減を実現しながら実用的な精度と多くの事業者の方々が必要とする機能を実現しました。
■ソリューションの特長
・複数の観測地点の情報を高頻度で転送し、個々のセンサー情報を離れたところから集中管理できます。
・LPWA(省電力広域ネットワーク)を活用することで通信コストを大幅に低減しました。
・無線子機は電池で駆動するため、設置場所を選ばず、日照や電源の確保が難しい場所への設置が可能です。
・監視サーバはグリーンハウスで維持・管理するため、お客様側でのサーバ設置やメンテナンスは不要です。
・TCOを削減することで多点設置(ばらまき)を容易にし、斜面の変状を面的に捉えやすくしました。
■背景と目的
近年、地球温暖化による水蒸気量の増加などが要因で集中豪雨が頻発し、地震や火山噴火による土砂災害も増加傾向にあります。2018年度だけでも1道2府41県において、昭和57年の集計開始以降過去最多となる3,459件の土砂災害が発生しました。これは集計を開始した1982年度から2017年度の平均発生件数の約3.4倍にあたり、死者・行方不明者も2018年度だけで161名に上りました。(注1) 中でも、法面の構造物工に従事する土木・建設業において死亡災害が多く発生しています。土砂崩壊のメカニズム自体が複雑で、崩壊規模・移動形態の事前想定が困難なことに加え、中小規模施工者の場合は作業員が法面直下や法面に張り付いて作業することが多く、周囲への注意を払えない事から崩壊時に避難が間に合わないため重大な事故に繋がるものと考えられています。
土砂崩壊による労働災害は、被災者だけでなく家族やその周辺の人までもが大きな損害を受け、元請や専門業者も企業イメージの低下や指名停止等による受注機会の喪失など大きな痛手を被ります。この様なリスクに対し、掘削工事における法面監視や土石流に対する安全管理体制の整備と省力化を実現するため、グリーンハウスが長年培ってきた新無線通信技術「LPWA」と最新のセンサー機器を用いて、法面の監視と計測データの記録を行う「法面傾斜観測計」を開発しました。
本製品は土砂災害の発生が懸念される全国約52万箇所以上の急傾斜地崩壊危険箇所における監視、災害復旧工事や法面工事などを請け負う土木建設現場など、傾きの検出を必要とする幅広いシーンでの活用が期待されます。(注2) 測器が計測するデータはLoRaWANを介してクラウドにアップロードされるため、現場近くに設置した事務所や遠く離れた本社オフィスからでもWebブラウザを使用して多点同時観測したり、地すべりの発生や土石流、がけ崩れの予兆を面で捉えることが可能です。また、法面の監視だけでなく計測データをダウンロードすることで日常点検の記録や地山点検簿、気象観測の記録といった日常点検の資料や成果品としてもご利用いただけます。
さらに、測器が異常を検知した場合は登録されているメールアドレス宛に通知されるほか、スマートフォンなど通信環境のある端末からいつでも法面の状況を確認できます。大雨や地震の際に現場を確認したい場合も、崩壊リスクのある地点まで直接足を運んで確認する必要がないため安心かつスピーディーに状況を把握することができます。
測器は必要十分な機能にシンプル化することで導入コストを低く抑えると共に、設置および維持管理が容易な構造で、電池で駆動することから設置場所を選ばず、山間部などの電源の確保が難しい場所への設置も可能です。
また、監視やデータの計測に留まらずシステム開発会社と連携して他のクラウドシステムに接続することによる機能拡張も予定しております。今後もお客様のニーズに合わせたさまざまな機能を付加することで、災害と事故の未然防止に繋げるための取り組みをサポートしてまいります。
●お問い合わせ先
株式会社グリーンハウス 本社第3法人営業部
お問い合わせフォームはこちら
《LoRaについて》
LoRaは長距離通信を特長とした、Semtech社による独自の通信方式です。
一般的なWiFiなどと比較して長距離(数百m~数km)と低消費電力な通信方式として近年 IoT通信に広く使用されています。
《LoRaWANについて》
グリーンハウスは日本国内で6番目のLoRa AllianceメンバーとしてLoRaWANの普及に貢献しており、LoRaWANが日本国内で認知されるようになる以前からRFLink社と共同で独自LoRaプロトコルによる無線ソリューションを提供し続けたことによりLoRaに関して日本国内でも随一の経験を持っています。
(注1)国土交通省 砂防NEWS「平成30年の土砂災害発生件数(平成31年3月28日発表)」に関する情報より
(注2)国土交通省 土砂災害危険箇所「都道府県別土砂災害危険箇所数」に関する情報より
ご使用上の注意
•製品のデザイン、仕様は改良などにより、予告なしに変更する場合があります。
•記載されている会社名、製品名は各社の商標または登録商標です。
•製品画像の色は実際の製品と異なる場合があります。
•リリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容および企業情報などは発表日現在のものです。
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