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LoRa / LoRa WAN

LoRa・LoRaWANとは?

グリーンハウスは日本国内で6番目のLoRaメンバーとして、LoRaWANの普及に貢献しています。
またLoRaWANの策定以前からRFLink社と共同で独自LoRaプロトコルによる無線ソリューションを提供してきており、LoRaに関して日本国内でも随一の経験を持っています。

LoRaとは

LoRaは長距離通信を特徴とした、Semtech社による独自の通信方式です。元々軍事レーダーなどに使われていたChirp拡散方式がベースとなっています。 LoRaの一番の特徴は、その通信距離です。LoRaにおいてデータレートと受信感度はトレードオフの関係にあり、低データレート用途では、他の変調方式とは一線を画す高受信感度による長距離通信が可能です。また、アプリケーションによってデータレートと受信感度のバランスを最適化することで、幅広いアプリケーションに適合します。高受信感度により障害物や電波干渉にも強く、障害物の多い市街地や屋内でも他の変調方式より安定した通信が可能です。 LoRaのもう1つの特徴は、その消費電力です。送信出力を低く抑えても十分な通信性能が確保できるため、電池のみで長期間の駆動が可能です。そのため、AC電源や大型の電池を利用できない屋外のセンシングアプリケーションなどに適しています。

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LoRaの通信性能を示すため、実験を行いました。以下の実験では送受信機の電源として単3電池x2本、アンテナとして10cm程度の銅線を用いています。以下の実験では送受信機の電源として単3電池x2本、アンテナとして10cm程度の銅線を用いています。

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LoRaWANとは

LoRaWANとはLoRaを採用したLPWAN(低電力・広域ネットワーク)プロトコルです。免許不要の周波数帯域を利用して、携帯電話などで使われるLTE/3G回線より低価格でネットワーク接続を提供することができます。
LoRaWANはスター型のトポロジーを採用したネットワークです。すなわちLTE/3G回線と同様、サービスエリアをカバーするようにゲートウェイ(基地局)を設置する必要があります。端末は最寄のゲートウェイを介してネットワークに接続します。
端末とゲートウェイ間の通信にLoRaが採用されているため、端末とゲートウェイ間の距離が離れていても通信が可能です。これにより、少数のゲートウェイで広いエリアをカ バーすることができるため、低コストで独自のプライベートネットワークを構築することも可能です。
LoRaWANの特徴の1つとして、通信の安定度によって端末の通信データレートを自動的に切り替えるADR(Adaptive Data Rate)の仕組みを導入しています。ADRにより、端末とゲートウェイ間の距離が近い場合、受信感度を抑えて高データレートの通信を行うことができます。

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LoRaWANのネットワークは端末、ゲートウェイ、ネットワークサーバ、アプリケーションサーバにより構成されます。弊社では端末に組み込んで使用するLoRaWAN準拠の無線モジュールを開発しています。またお客様からの要望により、端末本体、および上位のアプリケーションまで開発、提供させて頂きます。

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引用: LoRa Alliance Technical Marketing Workgroup 1.0, “A technical overview of LoRa and LoRaWAN“, November 2015

プライベートなネットワーク構築に有利! LoRa Private

LoRaWANはパブリックなネットワーク構築のためのプロトコルです。パブリックなネットワークには様々なプレイヤーが関与するため、端末やネットワークの挙動に細かいルールが課されることになります。お客様ご自身がプライベートなネットワークを構築される場合、こういったルールは本来不要な制約です。グリーンハウスでは、プライベートなLoRaネットワークを構築したいお客様向けに、独自プロトコルのLoRa Privateを提案して います。

LoRa Privateは、LoRaWANに対し以下のような優位性があります。

  1. 低消費電力
  2. 低コスト
  3. カバレッジの向上

以下、それぞれの詳細を説明します。

1. 低消費電力

LoRaWANでは、端末のデータ受信タイミングに制約があります。アプリケーションによって異なるデータ受信タイミングの要求に応えるため、LoRaWANには3つのDevice Classが用意されています。端末がLoRaWANに準拠する限り、3つのDevice Classのいずれかを選択する必要があり、個別のアプリケーションを想定した受信タイミングの最適化はできません。LoRa Privateは、端末のデータ受信タイミングを自由に設定することができます。これによりアプリケーションに合わせて端末の待ち受け時間を最適化し、消費電力が削減できます。

2. 低コスト

LoRaWANでは、ネットワークを提供する事業者と、その上でアプリケーションを提供する事業者の独立性を担保するため、ネットワーク制御を行うサーバと、アプリケーションのインタフェースとなるサーバが分離されています。お客様ご自身がネットワークとアプリケーションの全てを所有する場合、そのような冗長なサーバ構成はコスト増の原因となります。LoRa Privateは、ネットワーク制御のためのサーバが不要です。これによりネットワーク構築のコストが削減できます。

3. カバレッジの向上

LoRa Privateは、端末間の自動・手動ルーティング機能を備えています。これはゲートウェイから遠い端末が、別の端末を経由(ホッピング)することで、ゲートウェイと通信可

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LoRa Privateでは、親機まで直接電波の届かない子機(3)が、子機(2)を中継することで親機と通信できます

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