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新製品
2020年06月10日

Arduinoで開発できるLoRaWAN通信チップとマイコンを搭載した国内初の評価用ボードを発売
~ニーズが高まるスマートシティの実証実験に小ロットから柔軟に対応~

Arduinoで開発できるLoRaWAN通信チップとマイコンを搭載した国内初の評価用ボードを発売<br>~ニーズが高まるスマートシティの実証実験に小ロットから柔軟に対応~

株式会社グリーンハウスは、LoRaWAN通信チップとAVRマイクロコントローラを内包した小型プログラマブルモジュールを一つのボードに搭載し、オープンソースの開発環境Arduinoで制御できる国内初(*)の評価ボードデバイス「GH-EVARDLRA」の提供を開始します。本製品を利用することにより全国各地で実施しているICTを活用したスマートシティ整備推進事業における実証実験の負担を軽減し、様々なアイデアを素早く簡単に検証することができるようになります。

少子高齢化や首都圏への人口集中の影響により地域社会が抱える課題をAIやビッグデータなどの先端技術を活用しながら解決することを目的として、改正国家戦略特別区域法(スーパーシティ構想法案)が参院本会議での賛成多数で可決、成立しました。これにより富山県富山市や千葉県柏市をはじめとした戦略特区を中心に概念検証(Proof of concept、PoC)が今後ますます拡大していくことが期待されます。
一方で、通信モジュールも含めた概念検証用のハードウェアをゼロから開発・設計するのは時間もコストもかかるため、地域課題を解決するアイデアがありながらもスマートシティ整備推進事業への参加を断念してしまう事業者が多く、課題となっていました。

「GH-EVARDLRA」は、概念検証に参加するパートナー様の要望を元に、国内で6番目のLoRa Allianceメンバーとして長年培ってきたLoRa、LoRaWANの知識と経験を活かして設計を行い、概念検証に参加する事業者の方のアイデアやビジネスモデルを小ロットから安価に実現していただくために独自開発した評価用ボード製品です。

データ通信に必要なLoRaWAN通信チップ(GH-WM92LRA)とハードウェア制御用のマイコン(ATmega328PB)を一つのボードに搭載し、オープンソースとして幅広い開発者に慣れ親しまれているArduino-Nano互換仕様として設計しました。
ハードウェアを構築するエンジニアは、市販されているシールドに必要なセンサーなどのデバイスを取り付けたモジュールを段重ねで追加するだけで機能拡張ができることから、開発期間を大幅に短縮しつつ様々なハードウェアの要求に応えることができます。
また、ソフトウェアの面でもArduino-IDEを使って開発が可能なため専門的な技術知識がなくても世界中で公開されているサンプルコードを参考にしながら容易に環境を構築することが可能です。

グリーンハウスは、今後も地域創生に携わるパートナーと共にSociety5.0で実現するスマートな社会を目指し、
デジタルトランスフォーメーションを通じた地域課題の解決に取り組んでまいります。

■ 製品特長
  • ・GH-WM92LRA(920MHxLoRa/LoRaWAN通信チップ/アンテナ外付け)
    ATmega328PB(マイコン)搭載
  • ・Arduino-Nano互換ボード仕様
  • ・Arduino-IDE環境で開発が可能
  • ・LoRaWAN/LoRa Private(P2P+Mesh独自方式)対応
    ※LoRa Private時は双方向での無線通信が可能です。
  • ・Arduinoの豊富なシールドを使用し、各種センサーノード開発(温度/湿度/水位など)や各種入出力端末開発(リレー接点入出力)が可能
  • ・省電力での長距離無線通信に最適

「GH-EVARDLRA」の仕様はこちら >

■ ブロック図
GH-WM92LRAブロック図

■ グリーンハウスのスマートシティ整備推進事業に対する取り組み
2019年に富山県で実施された「富山市スマートシティ推進基盤構築事業」に低消費電力の広域ネットワーク「LoRaWAN」のモジュールパートナーとしてプロジェクトに協力しました。 富山市全人口の98%が居住する区域をカバーしたネットワークを活かし、センサーから得られるデータを無線通信ネットワーク経由でクラウドに構築したデータ活用基盤に収集し、それらのデータを参照・分析することで住民や観光客の方に対して様々なサービスを提供する実証実験を行いました。
この富山市の取り組みは住民と事業者が協力しあい、日本型スーパーシティを目指した官民連携の大規模事業として全国的にも注目されました。

■ お問い合わせ先
株式会社グリーンハウス
本社第3法人営業部
お問い合わせフォーム

※LoRaWAN通信チップ(920MHz LoRa統合モデム)とAVRマイクロコントローラを内包した小型プログラマブルモジュール(ATmega328PB)を搭載し、Arduinoで制御する製品としては国内初となります(2020年6月1日時点、当社調べ)

≪LoRaとは?≫
LoRaは、LPWA(Low Power, Wide Area)という少ない消費電力で広いエリアをカバーする無線通信方式の一つで、1GHzよりも低い「サブギガ帯」と呼ばれる周波数帯域を利用することにより免許不要で特定小電力無線局が利用できます。元々軍事レーダーなどに使われていたChirp拡散方式をベースにIoT(Internet of the Things)を見据えて策定された通信方式のため伝送距離の長さと低い消費電力が特長です。LoRaによるネットワークを「LoRaWAN」と呼びます。
LoRa、LoRaWANに関する詳しい情報はこちら >

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